「脳・脊髄の神経軸索描出と機能的結合の融合により神経変性疾患の病態解明を目指すMRIの研究」結果(UMIN試験ID:UMIN000016878)
本研究は、神経変性疾患、なかでも筋萎縮性側索硬化症を対象として、脳内に生じる変化を検出しようとする研究である。本疾患では脳内の運動ニューロン障害の関与を示す報告も多い。そこで、鉄沈着を検出するT2*値・QSM値に加えて、神経突起の特徴を計測するNODDI(neurite orientation dispersion and density index)法などで一次運動野の変性を検討した。患者群(4名)と健常対照者(4名)とを対比した結果、右図に示すようにNODDI法で計測した神経突起密度(neurite density)が患者群で低下していることが判った。しかし、その後共同研究者の異動により、患者被験者の募集が進まず、期間末で研究を終了した。